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ゴールデンウィーク。嬉しい。これが連休のありがたみ。GW前ラスト勤務日の帰りに同期数人と東京タワーに行った。入社1ヶ月目のよい締めくくり。

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キスマイの北山の退所報道があって、真偽の程はわからないけどキスマイのファンだった時期がある自分にとっては結構驚きだった。ジャニーズのそういうニュースが流れるたび、いまだに5年前の4月15日の感覚をありありと思い出す。関ジャニ∞のFCサイトで渋谷すばるの退所が発表された瞬間。何かを無防備に愛していられたのはあの日までだった。たかが好きな芸能人に対してそんな、と思うことだってできるけど、当時の私にとっては地球の滅亡に等しい出来事だったことは私だけが覚えてあげていたいと思う。思い出した影響で最近は関ジャニ∞の曲をよく聴いていた。「イエローパンジーストリート」って改めてなんていい曲なんだろう。明るい曲調で、もう会えない人のことを歌っている。曲中、サビで通り沿いのパンジーに目を向ける〈僕〉の情景を想像してみると、彼は俯いて歩いているのだと気づく。そのまま〈僕〉は俯いているのが自分自身であることに無自覚なまま「不安や悲しみの前で俯いてるならいつでも駆けつけよう」と真っ先に〈君〉の心配をする。そしてその直後、すばるさんのパートは「うろこ雲の隙間から差す光が妙に嬉しくて立ち止まったよ」。彼は空を見上げている。このシークエンスの鮮やかさ。*1

 

最近よかったもの。

花田菜々子「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」

好きな本屋さん「蟹ブックス」の店長花田菜々子さんの著書。蟹ブックスで買って、読んだ。作中に出てくる一部の男性にはかなり胸糞が悪くなったりもしたけど、総じて読みやすくおもしろかった。

映画「桐島、部活やめるってよ

最近の「奇奇怪怪明解辞典*2」で二人が猛烈に推していて気になっていた矢先に新文芸坐での朝井リョウ特集のうちに組みこまれると知り、すぐにチケットをとった。これがもう期待を上回って素晴らしかった。よかったところは多すぎて語りきれないが、序盤の方の、教室で東出昌大(役名を忘れたので俳優名表記で失礼)と大後寿々花が二人で(二人で、と言わせてほしい!!)窓の外を眺めるシーンからもう胸がいっぱいだった。

狭い校舎の中が世界だった頃。そこに属している人間全員でできた大きなピラミッドが、ある一人の行動によってみるみる崩れていく。全員自分の居場所を守ることや自分のキャラクターを全うすることに必死だから、その分自分が他人にどのような影響を及ぼしているか*3ということに少しずつ鈍感で、そのさまが若さだった。ネットにある感想を読んでいると、神木隆之介演じる映画部の下克上とか、「陰」とされる者の方が案外世界を理解しているんだぞ、みたいな落とし所にしているものも見かけたけど、あまりしっくりこない。登場人物全員がアイデンティティの揺らぎを抱えながら必死に生きているのがわかるから、誰のことも否定したくなくなる。終盤の東出昌大の「いいよ、俺は」の凄まじさ。東出昌大を主に捉えた「火曜日」を目の当たりにすると、そりゃ泣いちゃうよなと思わされる。ラストカットもよかったし、エンドロールにも唸った。

ノローグが一切ないから、鑑賞している側は誰の感情も推測するほかない。その分、常にクラスメイトの一人としてそこにいるような感覚になった(原作は未読だけどもう少し感情の描写があるんだろうか)。教室の隅で会話を盗み聞きして、そういうこと言うんだ、とかつい思ってしまっていたあの頃を思い出してこそばゆい。観れば観るほどに新しい気づきがある映画だと思うので、また観たい。

本屋ポポタム

新文芸坐で桐島を観たあと、歩いて池袋と目白の間にある本屋「ポポタム」に向かう。この日の二日前くらいにお目当ての本がここに売っているとインスタで知り、映画のあと行けるじゃん!となり行った。こういう、行きたい場所への効率のいい周り方ができた日の充実感ってある。店員の視線が気にならない程よい広さで、韓国や台湾など海外のアートブックが揃っていて他にない品揃えでとてもよかった。

Woshibai「20KM/H」

ポポタムでのお目当てというのはこの本。Twitterで知ってから好きな上海のイラストレーターの漫画集。日本では買えないと思っていたから嬉しい。

穂村弘「もしもし、運命の人ですか。」

会社帰りに渋谷で友人と会った日に一緒にSPBSに行き、私はこの本と、伊藤亜紗「どもる体」を買った。穂村弘のエッセイを読むのは初めてだったけど、絶妙な気持ち悪さにところどころ笑いそうになりながらすぐ読み終えた。瀧波ユカリとハルカトミユキ(二人ともそんなに詳しくない)の解説がどちらも「そんな穂村さんが好き!!女性は皆そうなのでは!!」みたいな目線で、自分は全くそういう感情にはならなかったから最後に不思議な感覚になった。なんというか読んでいるときは自分が著者の恋愛対象側であると全く思ってなかったっぽい。

「どもる体」はちまちま読み進めているけどかなりおもしろい。これもまた「奇奇怪怪明解辞典」のレコメンド。

Snowman 「slow...」

めちゃくちゃいい。9人それぞれの踊り方の特徴が見える。サビ前の「slow、slow...」に合わせてテンポが遅くなっていくところはラウールの手の振りのリズム感が抜群だと思う。BTSのジミンのダンスにも感じることだけど、音に対して少し、ほんの少し遅れたリズム感で踊ってくれる人は色気があっていい。ラップに関しても、同様のリズム感で同様の効果がある気がします。その後のジャンプのフォームは目黒蓮が一番好き。こういうことを考えているとダンプラって本当に一生見れる。

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パソコン音楽クラブ − Day After Day feat. Mei Takahashi(LAUSBUB)
MARK - Golden Hour

ここ最近のリリースで特にMVがツボだった二つ。

 

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先月、付き合っていた人とお別れをした。そしてそれと同じ時期に祖父が入院した。祖母の介護のために母がほとんど家にいないから、父親と二人暮らし、というか父はいつも帰りが遅いので実質一人暮らしだ。それらが重なって一気に「一人の時間」が増えた。こういうこともあるんですね。くよくよしたくないししていられないので、これを機に逞しくなっちゃおうかなと思っている。私だけは私を見限らないと決めた。

*1:このパートの後には「君と僕をつないだ線がどんな色だってずっと大切な運命に違いない」とつづく。人生単位で大事にしている歌詞のひとつ。

*2:現「奇奇怪怪」。いい名前

*3:この「出会いによって互いに影響を及ぼしあうこと」がよりポジティブに描かれているのが「横道世之介」な気がして共通点を感じた、私はこの映画が大好きなので「桐島〜」もハマったのかなと思う。