〜8/7

隅田川の花火大会に行った!

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眺めることはあっても花火大会に行くのは初めてで、めちゃくちゃ感動した。友人が取ってくれた有料席で観させてもらい、行き帰りは南千住を利用したら全く混雑に巻き込まれることなく楽しめた。人混みは絶対に避けたかったからよかった。

一緒に行った友人たちは中学の同級生で、中高大社会人と頻繁に遊んでいる。彼女たちとは、自分が大学にいた頃より大学を卒業してからの方が気兼ねなく一緒にいられるようになった気がするな、と最近気づいた。みんなはどう思っているかわからないけれど自分の心持ちとして、の話。おそらく大学時代は、私自身が「大学生」の遊び方に不向きであまり馴染めず、そこへの勝手な劣等感みたいなものを抱えていたけど、今年からは全員社会人になり、ある程度規則的で同じような生活サイクルになったことが理由として大きいように思う。人生のステージがちょうど今近いところにある状態。これから先は(も)あらゆる人生のイベントをそれぞれのスピードで通過して行く度に、近づいたり途切れたりしながら、それでもただ続けばいいなと思う。

スピカ

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そんなこんなで最近は、人との関係を繋いでいくことにもっと自覚的でいたい、と思うような出来事がちらほらとあった。会いたい人に会いたいと言うことや、好きな人に好きって伝えることを、私はもっとしていかなくちゃいけない。そして今続いている関係たちは、きっと何気なくも確かなお互いの努力によって続いている奇跡みたいなものだってことも忘れないでいたい。

 

今期のドラマは「こっち向いてよ向井くん」「初恋、ざらり」、Netflixで「HEARTSTOPPER ss2」を視聴しています。こうしてみると恋愛ドラマづくし。「こっち向いてよ向井くん」は、妹夫婦の会話が夫婦間のものというよりかは我々視聴者ないしは「社会」に向きすぎている感じがして、問題を扱うことはいいと思うけどセリフとして浮いている感じがして気まずい。向井くんのパートはとても好き。

「初恋、ざらり」はかんそうさんのブログを読んですぐさま1〜4話を一気見したら、ちょっとこれがよすぎてずっとこのドラマのことを考えてる。

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風間俊介さんの「普通」が放つ色気...。4話の「俺にとっては居てくれるだけでいいけどなあ...」の発声の凄まじさ...。演出も繊細で好き。5話、ハンバーグをこねた手を気遣いながら抱きしめるその歪さが象徴的でポロポロ泣いた。二人の関係性や、正座で想いを伝えあうところや水の音の演出とか、星野源の「不思議」が似合うなと勝手に思っている。「手を繋いだら息をしていた ただそう思った」って歌詞改めて本当にすごいな。苦しくなる部分も多いけど、毎週楽しみにしたいドラマ。

風間俊介といえばやっぱり「それでも、生きてゆく」の怪演で、あのマカロニサラダのシーンを久々に見返して新鮮に絶望した。人と人との断絶をあれほど簡潔に描いてしまった脚本って他にないんじゃないかとすら思う。言葉の脆弱さを知っている脚本が好き。ドラマだと「それでも、生きてゆく」や「silent」、漫画だと「A子さんの恋人」、映画だと「親密さ」。脆弱がゆえに言葉は人を動かす。

 

最近観た映画「ヘレディタリー」やNetflix「LIGHTHOUSE」やグクの「Seven」のこととか確か書きたいと溜めてたこといくつかあった気がするけど、一番はまっているドラマの話をしていたら気が済んでしまったのでおしまい。明日のBruno majorのライブが楽しみ、ちゃんと睡眠を取っていかないと眠くなりそうで不安なので早く寝る。

〜7/17

3連休だけど気づいたら全く用事がなくて、一人で映画を観に行ったり美容院に行ったりで贅沢に時間を使っている。

最近のよかったもの。

 

JO1 trigger

デビュー4年目のJO1、「今が一番いい」を更新し続けていると思う。あと最近の川西拓実さんはもう何か突き抜けていて、つい目で追ってしまう。ラストの運動部掛け声からのクライマックスが本当に気持ちいい。衣装だけ意味わからないけど。

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岡崎智弘 STUDY

展示を見ていて「展示がうまい」ってはっきり思ったのは初めてかも。どう見せたいか/どう見るかの両方に自覚的で、頭のいい空間だった。

PAMM たしかにそこにあった夜

一年前からずっと欲しいとは思っていたけど勇気が出なかったPAMM×haru.のガーゼトップス。再販の通知をみて勢いで買った。夕焼けみたいな色が自分の手首で揺れてとても愛おしい。好きな色を身に纏うのってこんなに気分が良くなるんだなあと感動した。写真はシャガール展に着て行った時のやつ、袖をこれでもかと見せびらかしている。

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粗品とあのちゃん

このシリーズの3本の動画がめちゃくちゃ良くて、二人とも、モテるやろなあ、、、、、、、、、としみじみしてしまう。粗品がそれまでのあのちゃんの性格?から加味して最後に同じ馬券を買うことにするあたりにグッときた(かつ、最後に盛り上がりを持っていくために必ず当たりそうなのには敢えて少額しか賭けさせない芸人としてのやり口も見事)。

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君たちはどう生きるか(内容に触れています)

金曜日はなるべくSNSを見ないようにして、土曜の朝に鑑賞。エンドロールで涙が止まらなくて、席を立ってからも考えたら泣いてしまいそうで、堪えながらマックに並んでダブルチーズバーガーを買った(おいしすぎ)。

自分は、ジブリは好きだけど人並みに、というくらいで特別知識があるわけではないし、この映画の前情報も何も知らなかったので、SNSで散々言われている宮崎駿鈴木敏夫高畑勲の関係がどう〜みたいな視点はなく、とても純粋に「母」への執着を断ち切って少年が成長する冒険映画として観た。私は映画「メッセージ」にみられるような、「時間は過ぎゆくものではなく並行に存在する」みたいな考え方が好きで、だからラストの扉のシーンでめちゃくちゃ泣いてしまった。「生まれてきた」から「生きる」のだと思う。

そして、観終わってからの賛否両論や考察を見ながら、宮崎駿が成し遂げてきたことについて考えていた。「つくる」ことで「生きてきた」人が、そうやって「生きてきた」ことで自ずと物語が「つくられて」いく。アニメーションが単なるアニメーションではなくなること、作者が生きてきた年月と努力がそうさせた。この、生きることの説得力は希望だと思う。

他者の評価を目にせずに映画を鑑賞すると言う体験が自分の中でとても珍しかったぶん、こうして自分で抱いた感情を今回は特に大切にしようと思わされた。普段からいかに他者の評価に左右されているかというのを思い知る。

 

 

家族を含めた他人の孤独に触れるたび、苦しくなってしまう。そして私には私の孤独がある。みんなとてつもなくひとりぼっちだ。

 

〜6/24

先月のブログを更新してから、割とすぐに祖父の体調が快方に向かい、母も実家との行き来が以前の頻度で済むようになった。そして自分はというと5月の半ばに初めてコロナにかかり、会社を丸々1週間休んだ。今は咳も治って元気。

最近よかったもの。

 

男性ブランココントライブ「やってみたいことがあるのだけれど」

横浜赤レンガ倉庫で鑑賞。コントの最後が次のコントにつながっていく珍しい構成。せいちゃんとかっちゃんのコントでは不意打ちに泣かされてしまった。演劇の界隈ではよくある演出なのだろうか、あれはずるい。今までお笑いライブを見ていて泣きそうになることはあれど、本当に泣いたことはなかったので自分でもびっくりした。2年前の単独ライブ「てんどん記」の「家族記」をみた時も感じたことだけど、平井さんの演技が醸し出す儚さに弱い。そもそも平井さん本人に優しい人特有の儚さがあると思ってる。

後からTwitterを見て知ったけど、同じ公演に片桐仁が観に来ていたらしい。2年ほど前ラーメンズに異常にハマり、毎日YouTubeにあがっているラーメンズのネタしか見ていなかった時期があり、男性ブランコを好きになったのも彼らのイズムを継承していると思ったのが理由の一つである自分にとって、同じ空間であのライブを観ていたというのは感慨深かった。

そして、男性ブランコのライブは、周りのスタッフ陣のホスピタリティの高さも好き。川名潤さんによるアートディレクションの美しさはさることながら、ライブの公式Twitterのテンション感も心地いいし、案内もいつもわかりやすい。今回は特に漫画でのレポートに愛を感じて嬉しかった。

 
 
 
 
 
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霜降り明星オールナイトニッポン 6/2

某「提言」を受けてのラジオ。古畑任三郎オマージュのオープニングが異常におもしろいかつかっこよくてradikoの(短すぎる)有効期限中に何度も聴いた。今からだとポッドキャストの音源が差し変わったものしか聴けないのが惜しい。私がお笑いにしっかりと興味を持ったのは、2019年に始まりたての「しもふりチューブ」にハマったのがきっかけで、お笑いの入り口は彼らだ。久々にANNを聴いたけど、ちょっともう誰も二人には敵わないですねと思った。

そして「霜降り同期芸人」も視聴。このタイミングの良さも二人がスターである所以。めちゃくちゃおもしろくて終始ゲラゲラ笑った。かもせらん。

YouTubeチャンネル「ゾゾゾ」

先月から始まった星野源のYELLOW MAGAZINE +に早速入会した。そこにあったインタビューの一つが、ゾゾゾのメンバーであり映像監督の皆口大地さんで、それをきっかけにハマった。星野源おすすめの「SIREN」回は確かに特にやばい。ゾゾゾはメンバーたちのテンション感が本当にちょうどよく、品があるところが好き。視聴者が感じとる恐怖心を邪魔せず尊重してくれる感じ。

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映画「怪物」

この映画の感想がなかなか書ける気がしなくて、でも残しておきたくて、みたいに迷っていたのが今月なかなかブログを書けずにいた理由でもある。うーん。「よかった」と迂闊にいうのは何かしっくりこなくて、「巧かった」とか「凄かった」の方が近い。テクニック。そして相変わらずの田中裕子の気迫。本当にかっこいい俳優だと思う。

Bruno major  「We Were Never Really Friends」

ブルーノメジャーの久しぶりの新曲の知らせでリリースを楽しみに待ってたらこれがめちゃくちゃよかった。途中のギターのメロディに泣いてしまう。アルバムも早く聴きたい。

We Were Never Really Friends

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MONO NO AWARE「泳げ!」@渋谷quattro

よかった。新曲も大好き、暫定「(個人的)今年の一曲」です。あんまり聴いてこなかった「そこにあったから」の良さに気づいて、この日からめちゃくちゃ聴いてる。

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やついフェス

土曜日に行ってきた。屋内だから暑くないし、人の多さももみくちゃになるほどではなくて心地のいいフェスだった。朝から諭吉佳作/men、七尾旅人、グソクムズ、Mega Shinnnosuke、新しい学校のリーダーズ、Laura day romance、スチャダラパー、トリのサニーデイ・サービス。豪華すぎ。グソクムズのライブが驚くほどよかったのが収穫だった。

EXO「Let Me In」

今月のベストオブMV。この曲からこの映像作れるのすごすぎるし、改めてSMエンタのクリエイティブが好きだなと思う。

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カネコアヤノ@NHKホール

前日にネバヤンの六本木でのライブに行っていたので、二日連続の退勤後直行ライブ。この日は3階席。遅れて席につきステージを見ると、NHKホールの広いステージのど真ん中でこじんまりと光に囲まれて演奏するバンドの姿がオルゴールの中のミニチュアみたいでうっとりする。「明け方」のイントロ、ステージの真横から照明があたり影が長く伸びる演出があまりにも美しくて泣きそうになる。セトリも素晴らしくて、「こんな日に限って」から「わたしたちへ」の流れに涙が出た。

アルバムを聴き込んで自分の中でそれぞれの曲の印象が固まってからライブに行くと、アレンジやセトリから「彼ら(カネコアヤノバンド)はこの曲をこんな性格だと思ってるんだ... !私もそう思う...!」みたいに(勝手だが)会話できてしまう瞬間があり、今回は「こんな日に限って」をラストから二番目の曲に選んでくれること、そしてあんなアレンジで聴かせてくれることが嬉しくてたまらなかった。去年中野サンプラザでなかなかびっくりしたドラムの演奏も、今回は全く気にならず、むしろ「わたしたちへ」のアウトロでの大覚醒は聴いてるこっちが笑ってしまうくらいすごくて楽しかった。そろそろ独奏に行きたいな。

 

こうして書いてみるとめちゃくちゃライブに行っている。もう少し我慢して洋服代とかにあてた方がいい気がしてきた。本当は森、道、市場にも行く予定だったけどコロナで泣く泣くキャンセルした。来年はリベンジしたい。

 

 

 

 

 

少し前の話だけど、自分に辛いことがあった直後に会ってくれた友人が、飲んでる間何度も「話し足りないことない?」って聞いてくれたことがあった。その時はただただありがとうーと思いながら話し続けることしかできなかったけど、なんかあたたかくて嬉しくて度々思い出す。今思うと、彼女が過去同じような境遇にあったとき、どこまででもいつまででも話を聞いて欲しかったから、そうして私に聞いてくれたんだろう。当時私はそんなふうに聞いてあげられてたかな。わからないけれど。私ももし友人の誰かがそういう境遇になったら、どこまででもいつまででも話を聞こうと思った。

 

 

社会人生活は人に恵まれている気がする。自分がそこまで無理せずにいられているのはかなり奇跡だと思いつつ、その理由は勿論人に恵まれているのもあるが、私が割と「図々しく」いられるようになったのも大きいと分析している。誰かにはつまらないなとか真面目だなとか思われてもまた他の誰かにはそんなところも面白がってもらえるかもしれないし、とにかく以前よりも「こんな自分じゃだめだ」→「取り繕おう(として結局無理して空回る)」のムーブが減った。この図々しさってなんか加齢によるものだったりするんだろうか。あんまりにもやりすぎるとよくないけど、程よくこれを手なづけていきたい。勿論普通におもしろいなってなるべく思ってもらいたい気持ちもあるし。

自分の中で、社会人というものに警戒していたあまりハードルを低く設定しているからか、こういうふうに思えるだけで嬉しいのだけど、強いて悩みを言うなら創作について。クリエイティブ職として、仕事の他にも自主制作や個人の仕事を受けている人も多い中、やっぱりどうも自主制作に気持ちが向かない。まずは作るのが楽しいっていう感覚を取り戻したいけど、なんとなく義務感に気押されて萎れてしまう。でも作りたい、というか作った方がいいという気持ちも拭えなくて難しい。自分のこのブログで本を作ったりもしてみたいし、ゆくゆくは誰かの日記本のブックデザインもしたい。何から始めていけばいいんだろう?しばらくは悩み続けることになりそう。

 

 

 

久しぶりに書いたら長くなった。9月に行く韓国旅行が今から楽しみ。

〜5/4

ゴールデンウィーク。嬉しい。これが連休のありがたみ。GW前ラスト勤務日の帰りに同期数人と東京タワーに行った。入社1ヶ月目のよい締めくくり。

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キスマイの北山の退所報道があって、真偽の程はわからないけどキスマイのファンだった時期がある自分にとっては結構驚きだった。ジャニーズのそういうニュースが流れるたび、いまだに5年前の4月15日の感覚をありありと思い出す。関ジャニ∞のFCサイトで渋谷すばるの退所が発表された瞬間。何かを無防備に愛していられたのはあの日までだった。たかが好きな芸能人に対してそんな、と思うことだってできるけど、当時の私にとっては地球の滅亡に等しい出来事だったことは私だけが覚えてあげていたいと思う。思い出した影響で最近は関ジャニ∞の曲をよく聴いていた。「イエローパンジーストリート」って改めてなんていい曲なんだろう。明るい曲調で、もう会えない人のことを歌っている。曲中、サビで通り沿いのパンジーに目を向ける〈僕〉の情景を想像してみると、彼は俯いて歩いているのだと気づく。そのまま〈僕〉は俯いているのが自分自身であることに無自覚なまま「不安や悲しみの前で俯いてるならいつでも駆けつけよう」と真っ先に〈君〉の心配をする。そしてその直後、すばるさんのパートは「うろこ雲の隙間から差す光が妙に嬉しくて立ち止まったよ」。彼は空を見上げている。このシークエンスの鮮やかさ。*1

 

最近よかったもの。

花田菜々子「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」

好きな本屋さん「蟹ブックス」の店長花田菜々子さんの著書。蟹ブックスで買って、読んだ。作中に出てくる一部の男性にはかなり胸糞が悪くなったりもしたけど、総じて読みやすくおもしろかった。

映画「桐島、部活やめるってよ

最近の「奇奇怪怪明解辞典*2」で二人が猛烈に推していて気になっていた矢先に新文芸坐での朝井リョウ特集のうちに組みこまれると知り、すぐにチケットをとった。これがもう期待を上回って素晴らしかった。よかったところは多すぎて語りきれないが、序盤の方の、教室で東出昌大(役名を忘れたので俳優名表記で失礼)と大後寿々花が二人で(二人で、と言わせてほしい!!)窓の外を眺めるシーンからもう胸がいっぱいだった。

狭い校舎の中が世界だった頃。そこに属している人間全員でできた大きなピラミッドが、ある一人の行動によってみるみる崩れていく。全員自分の居場所を守ることや自分のキャラクターを全うすることに必死だから、その分自分が他人にどのような影響を及ぼしているか*3ということに少しずつ鈍感で、そのさまが若さだった。ネットにある感想を読んでいると、神木隆之介演じる映画部の下克上とか、「陰」とされる者の方が案外世界を理解しているんだぞ、みたいな落とし所にしているものも見かけたけど、あまりしっくりこない。登場人物全員がアイデンティティの揺らぎを抱えながら必死に生きているのがわかるから、誰のことも否定したくなくなる。終盤の東出昌大の「いいよ、俺は」の凄まじさ。東出昌大を主に捉えた「火曜日」を目の当たりにすると、そりゃ泣いちゃうよなと思わされる。ラストカットもよかったし、エンドロールにも唸った。

ノローグが一切ないから、鑑賞している側は誰の感情も推測するほかない。その分、常にクラスメイトの一人としてそこにいるような感覚になった(原作は未読だけどもう少し感情の描写があるんだろうか)。教室の隅で会話を盗み聞きして、そういうこと言うんだ、とかつい思ってしまっていたあの頃を思い出してこそばゆい。観れば観るほどに新しい気づきがある映画だと思うので、また観たい。

本屋ポポタム

新文芸坐で桐島を観たあと、歩いて池袋と目白の間にある本屋「ポポタム」に向かう。この日の二日前くらいにお目当ての本がここに売っているとインスタで知り、映画のあと行けるじゃん!となり行った。こういう、行きたい場所への効率のいい周り方ができた日の充実感ってある。店員の視線が気にならない程よい広さで、韓国や台湾など海外のアートブックが揃っていて他にない品揃えでとてもよかった。

Woshibai「20KM/H」

ポポタムでのお目当てというのはこの本。Twitterで知ってから好きな上海のイラストレーターの漫画集。日本では買えないと思っていたから嬉しい。

穂村弘「もしもし、運命の人ですか。」

会社帰りに渋谷で友人と会った日に一緒にSPBSに行き、私はこの本と、伊藤亜紗「どもる体」を買った。穂村弘のエッセイを読むのは初めてだったけど、絶妙な気持ち悪さにところどころ笑いそうになりながらすぐ読み終えた。瀧波ユカリとハルカトミユキ(二人ともそんなに詳しくない)の解説がどちらも「そんな穂村さんが好き!!女性は皆そうなのでは!!」みたいな目線で、自分は全くそういう感情にはならなかったから最後に不思議な感覚になった。なんというか読んでいるときは自分が著者の恋愛対象側であると全く思ってなかったっぽい。

「どもる体」はちまちま読み進めているけどかなりおもしろい。これもまた「奇奇怪怪明解辞典」のレコメンド。

Snowman 「slow...」

めちゃくちゃいい。9人それぞれの踊り方の特徴が見える。サビ前の「slow、slow...」に合わせてテンポが遅くなっていくところはラウールの手の振りのリズム感が抜群だと思う。BTSのジミンのダンスにも感じることだけど、音に対して少し、ほんの少し遅れたリズム感で踊ってくれる人は色気があっていい。ラップに関しても、同様のリズム感で同様の効果がある気がします。その後のジャンプのフォームは目黒蓮が一番好き。こういうことを考えているとダンプラって本当に一生見れる。

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パソコン音楽クラブ − Day After Day feat. Mei Takahashi(LAUSBUB)
MARK - Golden Hour

ここ最近のリリースで特にMVがツボだった二つ。

 

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先月、付き合っていた人とお別れをした。そしてそれと同じ時期に祖父が入院した。祖母の介護のために母がほとんど家にいないから、父親と二人暮らし、というか父はいつも帰りが遅いので実質一人暮らしだ。それらが重なって一気に「一人の時間」が増えた。こういうこともあるんですね。くよくよしたくないししていられないので、これを機に逞しくなっちゃおうかなと思っている。私だけは私を見限らないと決めた。

*1:このパートの後には「君と僕をつないだ線がどんな色だってずっと大切な運命に違いない」とつづく。人生単位で大事にしている歌詞のひとつ。

*2:現「奇奇怪怪」。いい名前

*3:この「出会いによって互いに影響を及ぼしあうこと」がよりポジティブに描かれているのが「横道世之介」な気がして共通点を感じた、私はこの映画が大好きなので「桐島〜」もハマったのかなと思う。

4/11

ブログを書いていない間に、大学を卒業し、会社に就職した。それはそれは文字に残しておきがいのあるここ2ヶ月だったはずだが、あまりに怒涛すぎて書きようがない。

会社で人と様々なやりとりをしながら、大学一年生の春を鮮明に思い出していた。「集団の中にいる自分」に、今も昔も変わらない部分があることに気づいておもしろかった。当時は受け入れられずにいたそれを、なんかもうかなり受け入れられたからおもしろくなっちゃったんだと思う。自意識に対する身のこなしは、四年前よりかはいくらか板についたんじゃなかろうか。身のこなし、というのは自分の思う「他人にとっての自分という存在のスケール感」が、自分の思う「自分にとっての他人という存在のスケール感」と照らし合わせてあまり齟齬がなくなりスムーズさを手に入れた感じ?前は前者が後者に比べてぶくぶくと膨れていた。

ツイッターで見かけたこの文章、今後も何度か読み返したくなると思うからここに記録。

j.ktamura.com

入社1週間目は「ザ・グローリー」シリーズを退勤後に観るのを楽しみに生きた。めちゃくちゃよかったなあ...ドンウンとヨンジンが対峙するシーン、ドンウンは抑えようのない怒りの奥で泣いていて、ヨンジンはだだ漏れる怒りの奥で怯えている、二人の眼がそんな風に見えてすごかった。鑑賞しながら映画「スリー・ビルボード」や小説「ユリゴコロ」を思い出し、善意を持ち合わせた人間が復讐をするとはどういうことか、を描くと最終的に似通ったところに収束するのかもと思った。

 

IVE「I AM」が素晴らしくて朝イチ再生必須曲に決定。この有り得なさ。

私は誰かのDream come true.........Life is 美しいギャラクシー.........

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I AM

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家族が何かの粗品で貰ってきたステンレスのマグカップでコーヒー牛乳(青いブレンディと牛乳を半々に入れたやつ)を飲みながら、えっこれならゆっくり飲んでるうちに温く、不味くなって捨てたくなっちゃったりしないんだ?と気づいてやばかった。こういう工夫とか手間とか言えないほどの小さいことで格段に良くなる部分、今の暮らしにはまだまだあるんだと思う気づいてないだけで。

 

ここ2ヶ月の間に卒制のことを書けていたら、必ず引用したいと思っていた文章があるのでついでに。去年の制作に関わるマインドの大部分を、この言葉に支えられていた。

 

とにかく何か支えを見つけながら、自分の意識を余計な方向に向けないようにしながら、楽しいと思ったことを楽しいと思い、嬉しいと思ったことを嬉しいと思う。そんな感じで引き続き社会人生活をやっていく!

 

~2/11

1/23でブログを開設してから丸一年でした。去年は四年間の大学生活の中でも一番感情の変化があった年で、私なりにその動きを観察して残しておこうと感覚や記憶に自覚的になるほどに、自分の人生にかける筆圧が強くなっていく感覚があり、この場所はたしかに私を支えていた、大切な場所だった。

最近のよかったもの。一月に行ったライブを中心に。

 

カネコアヤノ武道館

一日目の独奏。この日は「明け方」が染み渡ってしょうがなかった。改めてすごい歌詞だ。続けてきちんと朝が来る(「星占いと朝」)セトリもすごくよかった。「閃きは彼方」の、ベッドの横の灯りくらい小さな光のもとで歌う演出が好き、孤独な部屋とこの会場がつながったみたいな感覚になる。

二日目の合奏。「追憶」で始まるとは思わなくて体が熱くなった。セトリの大きな流れが、昨日から続いてアルバムをゆったりと順に振り返り、次へ進んでいくような構成になっていることに気づき歴史を感じた。だからアンコール前のラストの曲が「わたしたちへ」ではなく「タオルケットは穏やかな」だったことが嬉しかった。

楽しい二日間だったな。カネコアヤノさん、これからも光。

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タオルケットは穏やかな

もう今年はこれだけあればいいかもってくらい大好き。アルバムの順番でずっと聴いてる。「月明かり」から最後の「もしも」までの流れがとても心地よくて、特に「こんな日に限って」はもうすでに自分の中で大切な曲になっている。悲しみを消すための傷が絶えない。

Towelket Ha Odayakana

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柴田聡子× ayU tokiO

柴田聡子が「夕日」始まりだったのすごくよかった。「ワンコロメーター」はライブにめちゃくちゃ映える。ayU tokiOは「あひる」と「大ばか」の普段聴いてなかった二曲がとてもいいことに気づけた。アンコールでは「恋する団地」を弾き語りバージョンでやってくれた。MCが驚くほど長くて全部で3時間の公演で、その後の予定に支障をきたすというハプニングもあったが総じていいライブだった。

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星野源ReAssembly

ひとりで横アリへ。コロナ禍になってからこの規模の会場に来るのは初めてで、懐かしい空気に嬉しくなる。イベントがあった日は結構気疲れの多い週の金曜で、ウキウキする感覚に身を任せながら、何かを好きっている感覚って最高だ、好きなものを好きでいるだけでも時間が足りないのに嫌いなもののことなど考えていられないなと思った。星野源のことを好きと思っている時間は私を守ってくれる。

着席し、開演前にスクリーンで流れているMV集のCMを見ながら思いを馳せる。会えなかった3年間の自分の思いや、今ここにいる人の思い。何らかの理由でここにいられない人、もしかしたら3年の間にもう二度とここに来られなくなってしまった人だっているかもしれない。時間が経つとは、変わっていくとはそういうことだ。少し泣きそうになって、いやまだ始まってもないのにと堪える。

初めはライブパート。イエマガ購入者限定の比較的閉ざしたライブのため普段やらない曲をたくさんやってくれた。セトリが私が組んだのかってくらい好きな曲ばかりでびっくりした。以前ブログにも書いたけど、いつかライブで聴きたいと思っていた「ミスユー」が聴けた。私はこの曲が本当に好きだ。*1サビで「海 空 山 川」とただ名詞が続くなかに、各々の記憶にある海や空が浮かび上がる。それは具体的な思い出の地かもしれないし同時に心象でもあると思う。行きたい場所や会いたい人を心に描くこと。開演前に考えていたことと結びつき今彼がこの曲をここで演奏しようと思った感覚に共鳴し、歌が会場を飛び越えて一人一人のもとへと届くさまが見えるような気がした。

そして弾き語りの「日常」。始まった途端に両隣の人も私も泣いてた。好きなものを好きでいることが未来をつくる。紛れもないラブソングだと思った。お守り。

ニセさんのパートもよかった。「夏のクラクション」は確か去年踊り場で流れていて好きになったけど、調べたら同じ時期に星野源ANNでも流れていたらしい。ビデオレターの面々からしても、このイベントは「二面性」みたいなテーマが背後にあった気がする。星野源/ニセ明、ライブパート/トークパート、私が入った日は武嶋さんが演奏者/司会でもあった。この日横アリに来た人は日常/非日常を体感するわけだけど、彼のライブの特徴は非日常でありながら常に日々と地続きであることだと思う。ただ偶然に集まった人々がちょっと一緒に楽しんで、ただ明日からも日常が、そこが地獄であるなら地獄が続いていくだけ。浮かれた感じがしない。二面性を立ち上げつつ、その境界線をかき混ぜて曖昧にしていく。そんな構成だった。

演奏を聴きながら、全ての曲が私にとって大切で、いつの間にこんな救われていたんだなーと改めて思い知った。3年ぶりのオフラインイベント、私を含めそこにいた一人一人がしっかりと思いを持ち寄っていた。とても記憶に残る、特別なライブになった。

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ダンブラ大サーカス@アーツ千代田1131

YouTubeで何度も観ていた会場に行けて不思議な心地だった。整理番号の読み上げ的に多分キャパが60人。当たり前だけどめちゃくちゃ近かった。男性ブランコのコントの中でも好きな一つ、「消しなさい!」をこの場所で観られたのがとても嬉しかった。

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言いたくても我慢したり、諦めたりした言葉や、言えても届かなかった言葉たちはどこにいくんだろうと考える。私(たち)がいろんな言葉を噛み殺したり、履き違えたりする真横で、全てが口から出て、全てが相手に届いている世界が平行に広がっていて欲しいと願ってしまう。その世界は今この世界よりもっとずっとめちゃくちゃで、私は人を傷つけて傷つきまくって救いようもなくぼろぼろなのだろうがそれでいい。そういう世界が私の知らないどこかで広がってくれてでもいないと、あんまりにもあんまりじゃないですか。わがままで、幼い発想だってことは自分でもよくわかっている。それでもただただ想像している。私の周りをさまよう言葉は今日もそちらの世界に吸い込まれていく。

*1:この曲が収録されているアルバム「YELLOW DANCER」についてる曲解説の、「別れの後には必ず出会いがあり、何かが終った瞬間から何かが必ず始まります。 この世の凶暴なまでのポジティブさにゾクゾクします。」という文章もすごい

〜1/14

最近よかったもの。

 

大岩雄典×蔵屋美香「渦中のP」展 対談

去年観に行った中で最も衝撃的だった十和田市現代美術館の企画展「渦中のP」、その感想は七月の記事にも書いたけど、その後動向を調べていないうちにこんな動画が上げられていた。かなり手の内を明かして話しているし、わかりやすくてめちゃくちゃおもしろい対談で、たいへんに興奮しながら見た。結果的に七月に突然出会ったあの作品に抱いた感覚は完全に作者の思う壺で、存分に踊らされていたのだとわかった(対談の中で何度も言われる「振り付ける」という表現が好き)。蔵屋さんは知らなかったけど横浜美術館の館長らしく、横浜トリエンナーレを行なっていることとか色々繋がった。好きな美術館ある?って聞かれたら東京近辺だと横浜美術館東京都現代美術館と答えたい。といつも思ってる。そんなに聞かれることないけど。

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REIRIE

年始早々衝撃のニュースだった。こんなことあるんだ。はっきり覚えてないけどたしか好きになった直後にLADYBABYの二人での活動が終わるという話があった気がする。それからはふとした時に思い出して大名作「LADY BABY BLUE」のMVをぼーっと眺めてしまう、そんなおそらくたくさんいたであろう人間のうちの一人でした。この曲の「殺されては美しく成ってきたわ」って歌詞の素晴らしさ。私が思うにアイドルにしか歌えない言葉っていうのがあってそのうちの一つ。他で言うと私立恵比寿中学「Family Complex」の「今日の私の目を覚えていて」とかfamme fatale「鼓動」の「これからも愛してほしい でも構わないでほしい」とかもそれです。

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ついでに言うと私は大森靖子「みっくしゅじゅーちゅ」の黒宮れいがほんとうに大好き。

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Newjeans「ditto」

すごい。でもニュージーンズは全てが「巧」すぎて疲れるので曲だけ聴いてる。OMGに関してはTwitterで流れてくる考察を先に見てしまい、なんか、ごめん、ごめんて!!!みたいな気持ちになってきてまだ曲を聴けてすらいない。またついでに言うと去年の私的K-POPカバーダンス大賞は同列で「ENHYPENニキのHype boy」と「OCTPATH古瀬直輝のWADADA」です!おめでとうございます。古瀬さん、今年の書き初めは「華」ですとストーリーにあげてて、納得すぎてよかった。

Ditto - Single

Ditto - Single

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ayU tokiO「ファミリイ・コンテンツ」

ayU tokiO名義での新曲はかなり久しぶりだと思う、めちゃくちゃいい。「虫も殺せない気の弱いあなたが怒ると降らす花の様な雨だ」ってなんて最高な歌い出しでしょう。歌詞を読まないとあんまりなんて言ってるかわからない感じも好き。来週の柴田聡子との2マンに行くことになった、高校生の時からずっと聴いていたけどライブは初めてだからとても嬉しい。

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今月はライブが充実している。武道館のカネコアヤノ2デイズから始まり星野源、上に書いた2マンライブ、そしてキャパの狭い会場での男性ブランコのライブにも行ける。やったー。

 

卒制を一旦提出し卒業は確定しそうだけど、現時点で全く納得がいっておらず展示に向けて練り直さなければならないことがまだまだある状態。情けなさと悔しさでちょっと笑っちゃうくらいだ。自分なりに考えて進んできたはずなのだ、なのにだ。いつになったら私は私に満足できるんだろう。人に優しくできるような余裕が生まれるんだろう。提出時に同級生の力のこもった作品を眺めながら自分と比べる気にもならなかった。私ってすごい場所にいたんだなとただただ感動した。開放的な空気が流れる中、もう少し踏ん張らないといけない。と朝から買い出しにでたのだけど雨が降っているのにこないだ買ったロングコートをおろしてしまい、あちゃーと思う。ずっとちぐはぐ。